General 虫歯治療
お口の中にひそむ細菌が出す酸により、歯が溶けてしまう病気を虫歯といいます。治療せずにいると神経も侵されてしまい、強い痛みが出るおそれがあります。早い段階で治療することにより、患者さまの負担が小さくなります。
保存治療
虫歯が進行すると、細菌の影響が神経などにも広がります。その場合、神経を治療したり歯を抜いたりすることもあります。しかし、近年は歯や神経をなるべく残しながら虫歯を治療する「保存治療」が可能になりました。
periodontal 歯周病
歯周病の進行と治療方法
細菌の感染によって歯周組織が炎症を起こす状態を、歯周病といいます。歯周組織に付着した歯垢や歯石では細菌が繁殖しており、歯を支えている骨を溶かします。歯と歯肉の間には歯周ポケットとよばれる隙間が生まれ、歯周病が進行すると6mm以上の深さになることもあります。初期段階では自覚症状がなく、発見が遅れることがあります。普段からしっかり歯を磨き、細菌を増やさないことが重要です。
健康な状態
歯肉が引き締まり、健康的なピンク色をしています。
歯肉炎
歯垢が付着し、歯肉に炎症が起きています。
歯周炎（軽度）
細菌により、歯を支えている歯槽骨や歯根膜が破壊されはじめます。
歯周炎（中度）
歯槽骨の半分近くが溶かされてしまい、歯がグラグラと揺れてきます。
歯周炎（重度）
歯槽骨の多くが溶かされてしまい、歯が大きく揺れます。
Pediatric 小児歯科
お子さまの虫歯について
お子さまはまだ歯質が強くありません。さらに、甘い物を好むため糖分を摂取する機会が多く、虫歯にかかりやすい時期だといえます。歯質を強化するフッ素塗布や、食べカスが残らないよう歯の溝を埋めるシーラントといったケアにより、虫歯にかかりにくい歯にしていきます。
保護者の方に知っていただきたいこと
お子さまにとって、歯医者さんに通うことは大きなストレスにもなります。お子さまと一緒に通院される場合は、興奮せず落ち着いているときを見計らってお越しください。もし、お子さまがどうしても行きたくない場合でも「今日は何もしないよ」「行かないと歯を抜くよ」といった、ウソや恐怖心をあおるような言葉をかけないようお願いします。治療を受けられたことを褒めてあげるほうが、お子さまの自信につながります。
Preventive 予防ケア
健康な歯を守り、虫歯や歯周病にならないようにするケアのことです。ご自宅での歯磨きを丁寧に行なうのと同時に、歯科医院へ定期的に通っていただき検査やクリーニングを受けることも大切です。
予防ケアの治療について
PMTC・クリーニング
PMTCは歯科医院で受けられるクリーニングのことで、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略称です。クリーニングのための特別な薬剤や器具を使い、お口の中を隅々まで掃除します。ケアの後は歯面がツルツルするのを実感できますが、これにより汚れが付着しにくくなります。
歯磨き指導
患者さまに適切な歯の磨き方をお教えし、ご自宅での歯磨きのレベルを高めていただきます。汚れが残りやすいところを見ながら、隅々まできれいに磨ける方法を実践的にお伝えします。
定期検診
虫歯や歯周病は痛みをともなうイメージがありますが、初期段階では自覚症状がありません。痛みがなくても定期検診を受けることによって病気を発見でき、その場で治療できる場合があります。
生活習慣
食習慣や生活リズム、それにお酒やタバコといった生活習慣は、お口の健康に大きく影響します。患者さまのストレス状態や生活習慣についてお聞きし、生活習慣を変えていくためのカウンセリングを行なっています。
Root canal 根管治療
虫歯が進行すると、細菌の感染が歯の内部に広がっていきます。歯の中には神経や血管などが集まっている「歯髄」とよばれる組織があり、細菌に侵されると強い痛みをともないます。このまま放置すると歯を抜かなければならなくなるため、歯髄を取り除く根管治療を行ないます。
根管治療では、根管の中にある神経や血管を除去し、薬物を入れてしっかり洗浄、消毒します。患部にはクラウン（被せ物）またはインレー（詰め物）をし、しっかり噛めるようにします。
wisdom tooth 親知らずの抜歯
歯磨きをしていて、一番奥にある親知らずがとても磨きにくいと実感される方もいるのではないでしょうか。親知らずは汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病にかかるリスクが高くなります。すでに痛みがある場合、隣の歯も虫歯になるケースがあるため早めにご相談ください。
生え方や神経などの位置によっては、抜歯が難しい場合もあります。レントゲンなどで歯がどのように生えているのか確認し、なるべく患者さまの負担を減らせるよう適切に処置をします。
・内容によっては保険適用となることもありますが、歯の病気の治療ではないため、基本的には自費（保険適用外）となり、保険診療よりも高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・歯科医院でのクリーニング・PMTCだけでは、虫歯・歯周病の予防はできません。日ごろから歯磨きなどのケアに努めることで、予防効果を上げられます。
・歯肉の腫れや歯肉炎のある方は、器具が当たることにより痛みや出血をともなうことがあります。
・歯と歯肉の境目への歯石の付着が多い方は、歯石除去後、歯肉から出血が見られることがあります。多くの場合、クリーニング後しばらくすると出血は治まり、1～2日で歯肉は治癒します。
・着色汚れや歯垢・歯石はクリーニング・PMTCで除去できますが、効果は永続的ではありません。いずれも再付着するものなので、定期的に受診して処置を受けることが大切です。
・治療内容によっては保険診療となりますが、機能性を重視する場合は自費（保険適用外）での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・根管治療を行なうと、歯の構造が筒状になるため、歯が破折しやすくなります。
・再度根管治療を行なうとさらに根管壁が薄くなり、より歯が破折しやすくなりますが、コア（土台）と被せ物を接着力に優れたセメントで接着し、歯・コア・被せ物を一体化させることで、破折のリスクを抑えられます。
・再度根管治療を行なっても、予後が悪くなってしまうことがあります。このような場合は、外科的な治療で対応することがあります。